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2017年9月13日 (水)

SEIKO SBDX019 復刻ファーストダイバー “62MAS”

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もう最近はJLCマニアではなくセイコーマニア化している拙者レベルソ好きであるが、性懲りも無くまたまたセイコーネタである。昨年あたりからセイコーダイバーに嵌り出したところで今回の復刻のニュース、さらに某筋から「出来がものすごくいい」という情報も有り、買うかどうするか最後まで迷いに迷っていたところ、超絶コレクターT師より「買わずに後悔するよりも買って後悔すべし」との金言が。完全に背中を押されてポチッたブツが予定通り発売日にやってきた。

ここのところのセイコーの動きについては、特にGSを中心にいろいろあり、全体的に見ればいい方向に行っていると思うなかで、この復刻62MASの出来はどうだ。実に素晴らしいではないか。この時計を作った人たちは、セイコー内でGSを手がけている人たちよりも数段マニア度が高いことが、この復刻の出来を見れば一目瞭然である。その時計を見れば、作り手のレベルや意図が手に取るように分かる、これこそが時計趣味の一つの醍醐味なのだ。

特に素晴らしいのは、(わずか0.1mmだけど)40mmを切るサイズで復刻させたという英断である。GSファーストはオリジナルの35mmより3.5mmも太って復刻されたが、一般的にダイバーはデカい時計が多いなかでどれだけ肥大化するかと思ったらオリジナルの37mmに対して39.9mmですよ39.9mm。で厚さは14.1mmとこれも極めて常識的。

さて細かいディテールを未定稿ではなく見ていこう。

今作でも特に良くできているのがダイヤルと風防であろうことは、おそらく大方のユーザで意見の一致をみるのではないか。特に細かい筋目が入ったグレイダイヤルは、光の入り方で印象を大きく変える表情豊かなもの。プロスペックスのラインで復刻しているにもかかわらず、例のXマークなども一切なく納得のディテール。WATER 200 PROOFとしなかった理由は良く分からないが、BOYなど最近の文法に収めたのかな。インデックスや針などはかなりオリジナルに忠実に再現されており、全体的に大きくなっているもののそれぞれのパーツの大きさ・太さ・長さなどがバランス良く、非常によくまとまっていると思う。大きくなったことによる違和感は全くない。

もう一つのアピールポイントである風防。最近はポッコリプラ風防をサファイヤで再現するというのが、最近の時計業界全体でだいぶこなれてきて(中国産とかの質も良くなっているようで)おり、よく目にする。特にこの風防の出来は出色。プラ風防のポッコリ系は、斜でダイヤルを見たときのダイヤル周辺の歪んだ見え方そのものが魅力であり、これが完璧に再現されている。余談だが、今年オメガで出した復刻レイルマスターの風防も、サファイヤにもかかわらずこの「斜で見た時の歪みの味」が明らかにチューニングされていて、非常にいい感じだったけどそれに比肩すると思う。こういうディテールは本当にわかっている人がやらないと形だけマネしたりするだけで、真の味にはなり難いんだけど、ここは拘りもってやっている感がヒシヒシと伝わってきて素晴らしい。ダイヤルと風防だけでごはん三杯はイケるぞ。

そしてSSのケースも、Vintage感あふれる作りなのである。ラグも含めて一様にポッコリとRのついた面は、まさに挽き物という味わいを醸し出していて、その円周方向についたバイト痕、この仕上げしかこの時計には似合わないぞ(たぶんバイト痕そのものではなく、筋目で再現していると思われるけど)。

ケースバックは例のうすーいエッチングでイルカマーク有り。もともとこの年代のセイコーはこうなのだから、あえて小細工していないのは良いと思う。なおシリアルはそれなりのキリ番。

復刻62MASで特徴的なのは、初期ダイバーらしい実に細いベゼル。この繊細さも良いバランスで復刻されてる。ベゼルのカリカリの捜査官もとい操作感も好ましい。

竜頭については、おそらく操作性を優先して若干厚くしているものの、ロゴは古のSEIKOを再現しておりこれもなかなか良い。

最後にストラップ。最近のSEIKOダイバーのシリコンストラップは押しなべて装着感が気持ち良く、このワッフルというかクルドパリ模様を再現したシリコンストラップも非常に良い出来。付属のブレスは全く使っていないけど、こちらは少し安っぽい感があるね。シリコンに力入れすぎたかな。

機械は8L35で、9Sの廉価版とよく言われるけど、8L35は特にダイバー用にチューニングされた高トルク機で、搭載するならこれしかないという機械。4Rとかだったら悲しいけどこの価格帯なら8L搭載は当然か。

 

ということでこのエントリ、もう少し辛口な部分もあってもいいかと思うけど実際ほぼ褒めるところしかないというのが今回の復刻62MASである。なおMASautoMAtic Selfdaterだね。
値段についてはいろいろ言われているみたいだけど、このクオリティにしてみればむしろ安いぐらいだ。その証拠に国内500本はあっという間に捌けたようで、現在は若干のプレミアつきで売買されているみたい。こんな製品は最近のセイコーではかなり珍しいのではないか。

ということで、グランドセイコーファースト復刻も含めてセイコーの復刻製品は極めて好調を維持している。次作ダイバーも実に楽しみだ。

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