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2016年8月15日 (月)

Marine Master Professional SBBN025 “Darth Tuna”の水中インプレ

この夏も石垣島に行った。いきつけのサービスでSBBN025とともに6本のダイビングを楽しんだ。以下インプレである。
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潜水用の時計は多くの場合ウェットの上から着用することになる。ウェットを着るときに(袖を通す時に)時計やダイコンをどうしているのかは人によってスタイルが違うと思うが、ストラップ端を噛んで保持した状態で袖を通す人というのは一定数いると思う。私はこのスタイルで、ウェットを脱ぐときも同様である。

石垣島のダイビングはほとんどがボートダイブとなる。お世話になっているサービスの船はダイビングボートとしては平均的な大きさであり、エントリーは基本的にバックロールだ。

さてウェイトつけてバルブ開けて機材を背負って船べりに座る。そしてエントリー。カメラを貰ってとりあえずインフレーターからエア抜いて静かに潜行。2~3mで一回耳抜きしてさらに沈んでそのまま着底。私は意外とダイバー体質で、最初の耳抜きは意識して実施するものの、それ以降はほとんど顎を動かす程度でポコポコと耳が抜けるのだ。サイナスの不安も無い。
さて着底した時点でツナの写真を撮った後にベゼルを回す。地上で回すよりもなぜか軽く回るような気がするのはサブと同様、このツナもだった。

海中で見るツナはとにかく黒一色であり、針とインデックス類だけが白いため視認性は当然ながらきわめて良い。水中では視野も動きもとかく制限され、少しのことがストレスになるので、見やすくてわかりやすいというのは単純に良いことだ。まずこの当たり前のことが明確にクリアされていることが、ダイバーウォッチとして成立する大前提である。その点、歴史あるセイコーの外胴ダイバーは完璧だ。

視認性において、重要なのは分針である。すなわちボトムタイムが何分か、ということがすぐにわかることが重要だ。オメガのプロプロフの分針のデザインなどはその顕著な例であろう(赤い色は水中ですぐにつぶれてしまうけれども)。一方このマリンマスターシリーズは、セイコーダイバー50周年の機会に、従来のセイコースタイルを大きく変えて、アワーが矢印、ミニッツがバトン(というかペンシル)に変化した。この変化はこれまでもいろいろ言われており好みの部分が大きいが、視認性という観点からは時針分針を全く迷うことも無く、非常に見やすいということが結論である。

また夜光も水中では重要であるが、穴の中のような暗い場面ではかなり強烈な光を発しており、この点でも必要充分であった。機能という点で防水性については、潜ったのがたかだか十数メートルなので完璧であることは当然である。

さて新しいシリコンバンドはどうだったか。これは従来のウレタン製よりも柔らかくて肌への当たりもやさしく、蛇腹状の形状が非常によく機能する。この「機能する」という意味を少し書くと、水中ではウェットも人間の体も水圧で痩せ気味になり、地上でちょうど良いバンドの穴位置が、水中では多くの場合ユルユルになる。しかしセイコーのバンドの蛇腹形状はこのクッションとしての機能があり、シリコン化によってさらに柔軟になったことで、より機能しやすくなったと感じている。すなわち地上でややきつめに巻いてもバンドが柔らかいので痛くならず、水中ではユルユルにならずに腕で回ってしまうことがない、ということだ。ウレタンバンドのダイコンなどが水中で回ってしまうことをダイバ ー諸氏は何度も経験しているだろう。使ってみればこの差は明確にわかると思われる。

以下は非常に感覚的ことを書く。ダイビングの機材は総じて”大味”である。精密機器の「時計」という範疇で言えばツナはおそろしくガサツな感じ(というか道具感)を受けるが、水中では、あるいはダイビングという行為をするなかでは、他のダイビングの機材に比べてそれはやはり”精密機器”であった。そしてそれはプロの道具としての存在感、ひいては安心感に繋がるものである。

セイコーが50年熟成させたダイバーズウォッチは、本来の仕事場で本領を発揮する。まさしく本物のプロの道具と言えよう。その実力は到底ファンダイブ程度でその真価がわかるようなものではないが、その一端は感じることができ、より一層この時計が好きになった。

今後海に潜るときは必ず、この時計を左腕にすることになるだろう。

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上の写真はモザイクウミウシ Halgerda tessellata

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