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2015年10月 5日 (月)

Geophysic新作見てきた

10/1に店頭に並んだらしい新製品を見てきた。前回アップした内容を変更するべきネタは特に無く、更なるマイナス要因と僅かながらプラス要因が散見された程度。具体的には以下のとおり。
  • 風防が平坦すぎて、オリジナルが持っていたポッコリ形状からかけ離れてしまった。1958の風防もやや残念なところであるが、それよりも酷い。
  • 輪列に加わったもう一つの香箱(?)のぜんまいは、1秒毎に開放されるのだと思っていたらそのような動きではない。ルモントワール等と違い、見ていてたいして面白くない。
  • 予想通り針のクリアランスが非常に大きい。もっと安い時計に見える。
  • 機械の仕上げが意外とダルであった。初期ロット特有の問題かもしれない。
  • センターセコンドの形状は立体的である。細い針は袴から一段下がっており、フロスト仕上げ。カウンターウェイト側(そんなに大げさなもんじゃないが)はポリッシュで、コントラストがあり悪くない。ただし長さだけは(ry
  • 予想通りでかい。しかしショウケースに並んでいると適度な大きさに見えてしまうのは何でだろうね。
私が不思議に思うのは、世に出ているSNSblogの記事内容。ほぼ手放しで絶賛のものが多く、なぜ否定的なものが皆無なのだろう?提灯記事ばかりでゲンナリする。
あと言っとくけど買わないから。

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2015年10月 2日 (金)

2つのGeophysicライン新製品「国産クオーツ?ステップ運針だし」

930日、全世界で一斉に2つの新製品がJLCから発表された。

ほのめかすような内容はPuristSでも見られたが、それを差し引いても新製品は大きな驚きと疑問を私にもたらした。だいたい以下のような順番で、書きたいことを書くことにする。

(1) Geohysicを「ライン」として拡充してくることが単純な驚き

(2) デッドビートセコンドの機械を作ってきたこと

(3) ネーミングのセンス

(4) True Second

(5) Universal Time

True Secondの見た目を一言でいうと「国産クオーツ?ステップ運針だし。」

 

(1)から順番に書いてみる。

(1)Geophysicをラインとして拡充してきたことにより、結果として丸型時計のラインが煩雑になったことは否めない。古いマニアほど丸はマスター、角はレベルソという大まかな区分が染み付いていると思う。既にデュオメトルやランデブー、AMVOXなどで一概には言えなくなってきているが、それらは特徴的な役モノであり、基本的な三針時計がマスターラインからハミ出てくることはこれまで無かったように思う(Geophysic1958を除く)。

しかし、デッドビートという役モノを搭載しているとはいえ、TRUE SECONDは明らかに日常使う三針時計であろう。マスターコントロールとの大きさの差も殆ど無い。

それでは「ライン」として一貫性を持たせるために、「マスターとは違う何か」がある程度明確に判らないと、ラインアップとしてなんとなく気持ちが悪いと思うのだが。

共通項は1958まで含めると、「Geophysic(ような)ケース形状」だけとなり、1958を除けば、今回の新作2種だけだが「770系キャリバーを搭載したGeophysic(ような)ケース形状を持つ時計」となる。

一方、本家マスターもノーマルケース(ケースサイドがある程度厚く、ラグも無骨系)と近年拡充してきたUT系に分かれる。これは比較的わかり易いが、マスターコントロールとMUTデイト、それとTrue Secondはやはり被ると思う。今後の拡充と整理がどんな方向性になるのかは不明だが、カルトウォッチの名をシリーズに展開するという商法そのものは、下種で好きではない。

 

770

(2)デッドビートの機械を作ってきたこと、に関して、私は歓迎である。デッドビートはクロノメーターの代名詞とう感覚が個人的に強く、時計の性格にふさわしいと考えるからである。

特にデテントの動きはもう溜まらない魅力がある。10年くらい前から書いている気がするが(VCのクロノメーターロワイヤル復活のとき)、「クロノメーター」を名乗るのなら自動巻きではなく手巻きで、脱進器周りを通常のスイスレバーではない何か、理想的にはデテントというものを作り上げ、VCの復活クロノメーターロワイヤルに載せるべき、あわせてGeophysicが復活するのならそれは兄弟機として使われるべし、これを計画的にやるべきだったのではないかということである。

770はデテントではないが、Gyrolabという新型のテンプを採用しており、デッドビート化するための輪列も加わっている。一秒間の力を蓄えるための香箱が輪列に追加されているのも、見た目上好ましい要素である。テンプはDe Bethuneがやった形状に近いが、あれは3本アミダだったと記憶。形状そのものもそこまでは斬新ではなく、見た感じで精度が出そうな形状をしている。記憶を掘り起こすとExtreme Labで取り組みの成果は既に出ていて、それが一般ラインに落ちてきたものと捉えるのが良いと思う。このテクノロジを受けるのは、975系の改造版のように初見では思えたが、どうやら地板から新設計の機械のような気がする。ただし審美性は899系というよりも975系に近いような。

(3)ネーミングのセンス、これは(1)と同じようなことであるが、NicolasPに書いているとおり、これがGeomaticだったら賞賛する、と。これが全てである。

もう一つどうしても言いたかったのは、Geophysicは耐磁時計だったのに、それはどこへ行ってしまったのか。機械を見せたいのは理解出来るが、一体その時計の持つネームの意味ってなんだろう、と。これほどの軸のブレ具合を見てしまうとは思わなかった。根本的なところから誤っている気がするんですが。

Tb

 

(4)True Secondのデザイン・外装

デザインは復刻ではないためオーソドックスにまとめた感あり。デイト表示がついたGeophysicなどは考えられないうえ、ケースも39.6mmと大きい。195838.5mmですら大きいと思ったくらいであり、これはもうGeophysicというよりもただのうすらでかい時計である。

デザイン上で一番気になったのは、長短針の長さだ。ミニッツハンドはインデックス外端に、アワーハンドもインデックス内端にリーチしていないではないか。私は、ここが「国産と見紛う」最大のポイントだと喝破したい。

また斜めから撮った写真を見ると、文字盤・それぞれのハンド間のクリアランスが大きすぎる。高級時計はやはり文字盤に針が密着していないとダメだ。国産クオーツかと見紛うポイントその2である。

また無理やりGeophysicを名乗るためにつけた見返しの夜光ドットはどうだろう?インデックスの形状が夜光を載せられないのがGeophysicではあるが、その文法を無理やり守るならハンドももっと長くするべきだ。デザインはボロクソ書いたが、一点だけ歓迎すべきことがある。これまでの時計に比べて、特にセコンドハンドの出来は明らかに上がった。やっとロレに比肩するレベルになったのではないか。

 

Ut

(5) Universal Timeについて

これは直径41.6mm、厚さ11.84mmと記載されているとおり、ワールドタイムウォッチとしてはいささか大きい。ワールドタイムについては、あちこちのwebにも書かれている通り、一つのクラウンでその機能を発揮させ得るように簡易的であるが必要十分な機構となっている。この時計のいい所は、やはり文字盤だろうが、この時計の針もTrue Second同様に短いのがとにかく残念である。

最後にまとめ。

時計の直径については、これまで特にMUT系の時計では、コンマ1ミリ単位でケース径に拘り、総じて現在のトレンドよりもやや小さめのラインを揃えてきたところであったが、今回のシリーズはかなり大きく、いきなり無頓着になった感がある。またこれまでのJLCの時計は総じて、破綻の無い針の長さを持っていたが、これもまたいきなりの無頓着である。

針と文字盤のクリアランスが大事なこともJLCはわかっていたはずであろうが、これも拘り無く締りの無い時計となってしまった。

そう、国産クオーツのダメなところ全てがこの時計に宿ってしまっているのだ。そしてデッドセコンドとくればやはり「国産クオーツ?」この一言に収斂してしまう。

この時計を見るに今後JLCはマガリ期のような迷走を始めるかもしれない、そんな予感がする。

CEOの変更ってのは大きいねえ。

(10/3、一部追記しました)

 

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