« 新年最初の買い物 | トップページ | イングリッシュレバーについて(前記事の補足) »

2006年1月 8日 (日)

イングリッシュレバーについて(その1)

Cutmore本で脱進器について読んでいたら、イングリッシュレバーの形式について私が誤解していたことがあった。なんとなく書き留めておきたいので数回に分けてblogにアップする。とりあえずラックレバー脱進器から。

ラックレバー脱進器は、Abbe de Hautefeuilleによって1722年に考案されたが、ここではLitherlandが1791年に特許を取得した独特の形式について取り扱う。
それは英国で18世紀終わりから19世紀初期にかけていくつか作られた。この脱進器の動作について、レバーは常に天真に付くピニオンにラックを介して接している。よってこの脱進器は、レバー(アンクル)と天真は分離できない。そしてそれは真の意味で摩擦から解放される(detached)ときが無いのである。
レバーのラック側とは反対側には、アルファベットのDの形をした大きなカウンターウェイトが取り付けられている。多くのラックレバー脱進器のガンギ車は直径が大きく、通常の15歯のものではなく30歯である。この大きなガンギ車は、3つからなるギヤートレインと関係しており、一般的に用いられる分針の取り付け方とは異なっている。3ギヤートレインはガンギ車の回転方向が、一般的な15歯のものとは反対方向である。この形式は、いわゆるライトアングル脱進器であり、レバー脱進器が英国で発展していくうえでの特徴的な配置である。

ラックレバーの絵はどこかのサイトをご覧いただけばよろしいかと思うが、ここで言いたいのは時計が動いているときは、ラックとピニオンは常に接している(not detached)、ということである。そしてこれがdetachedされるように進化するが、それが次回にアップ予定のMassey lever escapementである。この脱進器は一般的にはイングリッシュレバーとされていることが多いと思うが、進化の過程及び定義からするとイングリッシュレバーとは区別されるべきである。

以下続く。

|

« 新年最初の買い物 | トップページ | イングリッシュレバーについて(前記事の補足) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/160208/8067684

この記事へのトラックバック一覧です: イングリッシュレバーについて(その1):

« 新年最初の買い物 | トップページ | イングリッシュレバーについて(前記事の補足) »