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2005年12月29日 (木)

知識欲のはなし

時計趣味は、私にとって所有欲を満たしてくれるもの、という側面が大きかった(今でももちろんそうだが)。でも最近は、知識欲を沸き立たせてくれる根源、という側面も大きくなっている。

これはどういうことかというと、そもそも機械式時計は数百年にもわたる人類の英知の結晶なのであて、それにはものすごく深い文化・社会・その他もろもろの事象がかみ合って現在の時計産業になっているわけであり、ことの道理を理解しようとすればするほどその世界はより深く広くなっていく、ということである。まだ私はほんの大海の一滴程度であり、その広さ・深さに圧倒されるが、なにより面白いのはその世界が想像も出来ないほど広くて深いことである。

さしあたって今私がこの趣味の世界で何をしているかというと、英国懐中を手に入れたあたりから激しく歴史に興味がわいてきたのである。そこで先月、時計の本を2冊手に入れた。Max. Cutmore著「Watches: 1850-1980」と、同じく「Collecting and repairing Watches」である。
前者を電子辞書片手に苦労しながら読んでいるが、非常に面白い。英国産業からスイス、アメリカの発展といった歴史について、私の全く知らないことが明確に書いてある。@UnitasのG_George氏が前者の翻訳を書き込みされていて、その英国懐中に対する文章が素晴らしく、影響されたと言えばそれまでである。
そんなことをしているうちにどういうことになってきたかと言うと、例えば前述の本に出てくるLeschotがパンタグラフ機械を使って設計したVacheronの時計とか、そんなのを挿絵を見ながら読んでいて、夜中にふとebayのなかで良く似た懐中を発見してしまうとか、そんなことである。
今は弾も無いのでbidしないが、今まで完全スルーしてきたものが急に魅力的に見えてきたりするわけである。

また先日某氏の素晴らしい懐中を見せていただき、そのなかで古のスイスエボーシュ(KWKS)の時計があった。それまでは、1800年代の中ごろまでは英国懐中が最高だろ、くらいにしか思っていなかったのだがその素晴らしいスイスエボーシュに魅了された。スイスもやっぱり凄い。この時期、スイス時計は鎖引きではなくGoing Barrel Movementを英国に負けないように懸命に発展させていた時期であり、本物の持つオーラに魅了された。

なんというか、そんなことで、世界が広がっていってしまうわけである。合掌。

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